- 【プロ野球】“風物詩”の練習に意味があるのか…「キャンプ&自主トレのなぜ」に専門家の答えは? 投稿日 2022年2月2日 07:00:48 (Red★速報)
いよいよプロ野球のキャンプイン。各球団でルーキーは新人合同自主トレを行い、それ以外の選手についても自主トレの様子が多く報道されている。しかし自主トレやキャンプ初期に関しては、とにかくランニングなどの走るメニューについてフォーカスされることが多い。今年についても、以下のような見出しでその様子が報じられている。【西尾典文/野球ライター】
・育成2位柳沢大空「1位になれました」楽天恒例の新人シャトルラン(1月10日付日刊スポーツ)
・ソフトバンク1位風間はタフな男 新人合同自主トレのシャトルラン支配下トップ(1月13日付西日本スポーツ)
・【巨人】育成1位・鈴木大和が1500m走歴代トップを記録「足の選手なので」…新人合同自主トレ)(1月16日付スポーツ報知)
しかし、当然ながらこのようなランニングメニューの優劣がシーズン中の成績に直結するわけではない。キャンプが始まるとお決まりのように話題になるのが「投げ込み」、「特打」、「特守」といったメニューだ。注目のルーキーや主力選手がブルペンで投げた球数、フリーバッティングでのスイング数と柵越えの数は、もはやキャンプの“風物詩”と言っても良いだろう。また、時には監督自らがノックバットを握り、主力選手や期待の若手にノックを打つケースも見られる。
■戦える体を作る
ただ、果たして、こうした練習は本当に必要なのだろうか。プロ野球選手がユニフォームを泥だらけにしてボールに飛びつく様子は画になることは確かだが、実際の試合でそのようなプレーが多いとは思えない。
昔からキャンプの間に鍛えることでシーズンを通じて戦える体(体力)を作るということもよく言われるが、シーズン中にトレーニングを怠れば、筋力が低下することは明らかで、キャンプ中に無理に追い込む必要性はないという考えがあってもおかしくないだろう。
では、専門家は、これらの練習について、どう見ているのか。
「キャンプではどうしても全体練習の時間が長くなるので、そのために自主トレの期間にも走っておく必要があるということだと思います」
そう話すのは、広島県東広島市にある野球専用のトレーニングジム「Mac’s Trainer Room」で代表を務める高島誠氏だ。高島氏はオリックスとメジャーリーグのワシントンナショナルズでトレーナーを務めた経験を持つ野球指導のスペシャリストで、今年も20人の現役プロ野球選手をはじめ、多くの選手の自主トレも手掛けている。
■課題を明確に、いつそれを克服するか
昨年パ・リーグのホームラン王に輝いた杉本裕太郎(オリックス)も高島氏のもとで自主トレを行っている選手の1人だ。そんな高島氏が重要視しているのは選手個々の課題にあった練習とトレーニングだという。
「まずはその選手の課題が何かが重要ですよね。例えば、内角が苦手な選手がいて、体幹や胸郭の使い方に問題があればそれを改善するようなトレーニングが必要です。ただ、打ち込んでも解決しません。守備でも同じで、逆シングルの動きに課題があるならそれを繰り返しやることは必要だと思います。だから、うちに来ている選手は、それぞれの課題を明確にして、いつそれを克服するかということを考えながら自主トレをしています。(投手の場合)ある変化球をマスターしようとしても、まだ、感覚的に時間がかかりそうだなとなれば、そのタイミングで短期間に多く投げ込むことは非効率です。ボールの数値がだいぶ良くなっていて、感覚的にもつかめそうという段階だったら、ものにするためにある程度の数を投げるということは有効だと思います」
選手のスキルアップのためにはもっともな話である。また、最近では球団の垣根を越えて合同自主トレを行っているケースが多いが、実績のない若手がトップ選手から学ぶケースもあれば、逆にトップ選手が若手のできない部分を見て学ぶ部分も大きいという。
高島氏のもとで自主トレを行っている選手は投手、野手両方にわたるが、普段のシーズン中には一緒に練習する機会が少ないからこそ、投手と野手が合同で行う効果も高いそうだ。しかし、一方で実際にプロのキャンプでそういった個別の取り組みを行う難しさもあるという。
(以下略、続きはソースでご確認下さい)
続きを読む
Source: Red★速報